セラミックス治療|審美歯科
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当院のオールセラミックスは主に歯科用ジルコニアを使用しております.

ジルコニアという素材はスペースシャトルの外壁に使われる高強度セラミックスとして有名ですが、セラミック包丁や模造(人工)ダイヤモンドとして使用されていて意外と身近なセラミックスです.しかし、歯科で用いられるようになったのは約10年前からで、まだ歯科では新しい素材といえるかもしれません.安全性は従来の歯科用セラミックスと同等で、最近では色彩のバリエーションも増えて使いやすく、欠けたり割れたりしにくいのが特徴です.

 

歯を白くする歯科治療には大きく3種類あります.

・オールセラミックス

・メタルセラミックス

・ハイブリッドセラミックス

 

オールセラミックス

かぶせ物全体がセラミックスで出来ているので、自然な色に仕上がります.歯科用金属を使わないこの治療法は金属アレルギーの方にも使えるため、安全性と審美性の高い治療法です.メタルフリー治療には欠かせない材料といえます.従来の歯科用セラミックでオールセラミックスクラウンを作ると、強度が足りずに欠けたり割れたりする可能性があるため、現在は歯科用高強度セラミックスを使用します.

歯科用高強度セラミックスの中でも、ジルコニアとe.maxという素材をよく使用しています.どちらも壊れにくい特徴と白いセラミックスならではの審美性を持ち合わせています.特にジルコニアは全て歯科用CAD/CAMを使って作りますが、製作の過程を機械で管理するため、技工物の品質が安定しています.この強度の高い歯科用セラミックスはインプラント治療にも用いていて、インプラントのトラブルになる、かぶせ物(インプラント上部構造)の破折を防ぐ素材として積極的に使用しています.

Zr,MB.001

 

 

 

 

 

 

 

メタルセラミックス(メタルボンド)

従来のセラミックス治療の主流のかぶせ物です.自然な色合いに仕上がり、長い間使われてきた信頼の厚い治療法になりますが、衝撃に弱いという特徴があります.歯科用金属のフレーム(土台)の上に歯科用セラミックスを盛り上げて、焼き付けて作ります.七宝焼・琺瑯に例えるとわかりやすいかもしれません.

使用する従来の歯科用セラミックスは噛む力の強い方や、歯ぎしり、噛みしめ癖のある方には欠けたり、割れたりというトラブルが多いという報告があります.奥歯をこのかぶせ物で治した場合、長い間使用することですり減ってしまう可能性があります.もちろん天然の歯も使えばすり減りますが、そのスピードとかみ合わせのバランスが悪くなると問題が起きてきます.定期的なメンテナンスでかみ合わせのチェックとバランスを取る治療を受けるようにしましょう.

当院では周りの歯が同じ治療法で治されていてバランスを取る治療の時に勧めています.

 

ハイブリッドセラミックス

歯科用セラミックスを歯科用レジン(合成樹脂/プラスチック)に混ぜたものを使ったかぶせ物です.保険で定められた白い歯に近い素材ですが、歯科用セラミックスを混ぜることで自然な色合いや、セラミックスの硬さを出すことできる素材です.構造はメタルセラミックスと同じような2重構造で、歯科用金属のフレーム(土台)の上にハイブリッドセラミックスを重合、接着させて形を作ります.近年、あらたな合成樹脂加工技術の開発により新たに注目を浴びている高分子素材ですが、水を吸い込んでしまう特徴から、長い間使用すると着色が気になったり、表面の色がくすんできます.

当院では周りの歯が同じ治療法で治されていてバランスを取る治療の時に勧めています.