近年、日本でも歯に対する意識は高まっている傾向にあります。当クリニックでも定期健診を受ける方がふえてきております。
しかし、ある調査によると、70代で総入れ歯になっている人は約30%いるようです。さらに、80代になると約60%!
また、40代で総入れ歯になっているという人は約7万人以上いるというデータもあります。
その理由として、歯周病や虫歯が挙げられますが、歯周病は成人の8割近くの人がなっている可能性があるとも言われていることから、他人事ではないでしょう。
そうなのです、いつ自分の歯を失ってしまってもおかしくはない状況ということです。
総入れ歯は、健康保険が適応になるため治療費は安く抑えられます。また、外科手術の必要もないので身体的な負担も少ないです。しかし、天然の歯に比べて咀嚼力が著しく低下してしまいます。
また、硬いものや繊維の多いものを噛むことが困難になったり、歯茎が全て覆われてしまうので食事の美味しさが感じられなくなってしまうこともあります。
総入れ歯を使っている方で、「痛みを感じる」という経験はないでしょうか。総入れ歯のデメリットとして、使用しているうちに合わなくなってしまうことがあります。
当クリニックでは、インプラントの技術が発達したこともあって総入れ歯ではなくインプラントを選択する人も増えてきました。
最新の様々な治療法で、身体的な負担や金銭的な負担が少なく、さらに審美的にも美しい歯を取りもどすことが可能になってきております。
歯を全て失ったとき、入れ歯を利用して機能を補いますが、支えとなる歯根がありません。
健康な歯に比べると咀嚼力が弱いため、入れ歯のぐらつきや外れやすさ、あるいは痛みを感じることがあり、よく噛んで食べられないという方も少なくありません。
人は、喉から出た音を、口とその周辺の器官である鼻や頬、あごなどを使って声を出します。もちろん、歯も、発音するための大切な役割を担っています。
喋るとき、歯の裏側に舌をつけて発音しますが、入れ歯を装着しているとあごの裏が床で覆われてしまうため、舌の動きが鈍くなって上手く発音できません。
入れ歯しか治療方法がないと諦めていませんか?
現在では治療技術が向上し、インプラントの本数が少なくても治療が可能になりました。
入れ歯やブリッジタイプの差し歯を組み合わせたり、マグネットで義歯を固定したりと、さまざまな治療法があります。
従来の治療法では総入れ歯となり、ガタつきがあると入れ歯がズレて、食べ物が内側にはいって痛くなるという悩みがありました。しかし、インプラント治療を行うことにより、自分の歯のようなしっかりした噛みごこちで、安心して食事が出来ます。入れ歯のように外れる心配もありません。
顎骨の状態が良好であれば、インプラントを6本~10本使用して、固定式の補綴物を装着します。
顎骨の状態によっては、骨とインプラントが結合する期間が必要になります。
長年の入れ歯の使用等によって、骨が吸収してしまい、インプラントが通常通り埋入できない場合、骨造成や傾斜埋入など他の治療法をご提案いたします。
前歯部には十分な骨があり、臼歯部にあまり骨が無いという場合、これまでは骨造成を用いて骨ができるのを待ち、それからインプラント治療をスタートさせるというのが一般的です。
傾斜埋入は、インプラントを骨のある部分に対して歯軸方向とは異なった方向に埋入し、角度つきアバットメントで修正する埋入方法です。
これにより、侵襲の大きな外科処置をさけることができ、リスク軽減・患者さん負担軽減がはかれます。
さらに、デジタルソリューションを用いることで、正確な埋入と状況に合わせた理想的な補綴物の製作が可能です。
上顎で口蓋側にインプラント先端を向ける傾斜埋入法、上顎結節(上の親知らずが生える部位)に前方から後方にインプラントを傾斜埋入する方法、上顎洞全璧の角度に合わせて後方から前方にインプラントを埋入する方法、下顎ではオトガイ孔をよけるように前方方向にインプラントを埋入する方法などがあります。
グラフトレスアプローチで大きく侵襲を軽減できます。
インプラントオーバーデンチャーとは、外科手術によって顎の骨に埋め入れた2~4本のインプラントに入れ歯を固定する治療法のことで、アタッチメントの働きをする部品を使ってインプラントと入れ歯と連結することから、「アタッチメント義歯」とも呼ばれています。
入れ歯が顎の骨にしっかり固定されるため、食事や会話の途中でずれたり、外れたりするような心配がありません。また、場合によっては、現在ご使用の総入れ歯を継続してお使いになることも可能です。
インプラントに装着したアバットメントの先端を直接、入れ歯の底の部分に差し込むような構造になっています。それにより、患者さんご自身で取り外しができるため、自宅で気軽に入れ歯やインプラントのお手入れをすることが可能になります。
今後訪れる超高齢化社会において、比較的に低侵襲/低リスク/低コストのインプラントオーバーデンチャーは注目されています。
インプラントオーバーデンチャーは、義歯安定だけでなく顎堤保全、咬合支持改善にも優れ、メンテナンスのしやすさ、そして要介護をも見据えた超高齢化社会のニーズに即した治療法ともいえます。
ロケーターアバットメントは、ボタンのような形の先端を入れ歯側に取り付けた部品にセットすることによって、入れ歯をインプラントに固定します。入れ歯とアバットメントの間には、固定する力を維持するためのナイロン製のキャップを装着するため、ずれたり外れたりすることがありません。
ボールアバットメントは、ボール状の先端を入れ歯側に取り付けた部品にセットすることによって、入れ歯をインプラントに固定します。アバットメントの先端がボール状になっていることで、入れ歯をスムーズにセットできるほか、装着後に高い安定性が維持されます。
バーアバットメントを装着後にそれぞれをバーという部品で連結し、入れ歯側に取り付けた部品にセットすることによって、入れ歯をインプラントに固定します。バータイプのインプラントオーバーデンチャーは、連結が強固で外れにくいため、選ぶ際は事前に確認しておくと安心です。
誰しも、口腔内で長期的に安定したインプラントを望んでいるが、適切なインプラント治療がなされなければ、悲惨な結果を招きかねません。このようなインプラント周囲炎に不幸にも罹患した場合、そのインプラントが重症化し、最終的に「撤去」しなければならない状態になる前に、我々は様々な対応をとらなければなりません。
当然ながら、適切な治療計画を立案して様々なリスク因子を排除し、適切なインプラント治療を行うことによるインプラント周囲炎の可能性の排除は当然ですが、埋入後にインプラント周囲炎に罹患した場合はできるだけ早期にその事実を発見し、原因を除去、処置することが重要です。
インプラントの周囲組織は天然歯のそれとは異なり、その防御機構は弱く、炎症が波及すると容易に深部に波及する可能性が高く、いかに早く発見出来るかは重要な要素の一つです。
歯科医師 博士(歯学)
東京歯科大学非常勤講師
日本口腔インプラント学会 専門医
日本口腔検査学会 認定医
歯科医師臨床研修指導歯科医
高度な技術と最新の機器を取りそろえ、徹底した衛生管理のもと、インプラント治療を長年経験してきた歯科医師としての役割を担う歯科治療を提供します。